中2の息子は、今でこそ落ち着きを見せるようになりましたが、小学校の頃はそれはそれは大変でした。
診断を受けたわけではないのですが、発達障害のグレーゾーンだったと思います。小学校1年生の頃は、授業中に走り回り、教室を飛び出し、校舎を飛び出し・・・、という具合に、先生は本当に大変な思いをされていたと思います。
担任の先生からの電話はしょっちゅうで、小1の途中からはもはや担任ではなく、校長先生からの呼び出しに変わりました。
とは言え、私も何も対処していなかったわけでは無く、小1の途中から自分の仕事を辞めて、発達障害について勉強し、あれこれと試してきました。
遅延型アレルギーの検査や毛髪検査をし、
栄養療法に取り組み、
原始反射の統合ワークをしたり、
ビジョントレーニングをしたり、
認知行動療法をしたり、
音楽をやらせたり、
朝散歩をしたり、
細かく言えば、もっともっと色々なことを試しました。(一番大変だったのが食事やおやつ作り。卵、牛乳、乳製品、小麦粉、添加物は一切使わない食事に変えたのですが、本人の食べ物の好き嫌いもあり、色々悩まされました。)
問題によっては1~2週間で効果が見えてきて改善されたものもあったのですが、それでも、全体的にまだなかなか難しいところはありました。
中学に入ってからも相変わらず月に1回くらいのペースで先生から電話や呼び出しが続きました。でも、先生の話を聞いていると、小学校の時よりは成長したなと感じる部分もあり、内心、ホッとすることも。とは言え、先生からしてみたら、やっぱり他の子と比べると「難しい生徒」なんだと思います。
そうやって、先生からの連絡がある度に、「この子には重大な問題がある」「なんとかしなきゃ」って思っていました。だって、これだけ先生から色々と言われていたら、そう思わない方がおかしいじゃないですか!?
でも、だんだん先生の話に対して「???」って思うところが出てきたんです。「その問題、ウチの子の問題と言うより相手の友達の問題なのでは?」って思うことや、「男子はそもそもアホなんだから、そのくらいのおふざけがあっても良いんじゃないの?」って思ったり、、、。校則違反についても、「そもそもそっちの校則の方が馬鹿げてない!?」って。
そして去年、中1 の12月の定期試験の時でした。
試験期間中に先生からの電話。「息子さんが、今日の試験で不正を働きました」と深刻な口調で伝えてきたんです。
これを聞いて「え!?カンニングでもしたのかな!?」と思ったのですが、、、
違ったんです。先生から言われたのが、
「監督の先生が、試験止め!、と言ったのに、息子さんはすぐに止めなかったんです。」「これは問題です」「息子さんとよくお家で話し合って下さい」。
私は、内心「は??」って思いながら「ご迷惑をお掛けしました」くらいにとりあえず返事しておいたのを覚えています。
そしてここからが大変、、、私は電話を切った途端、もうそれはそれは、腹を抱えて笑いましたよ。その後3日は思い出し笑いにも苦しめられました。旦那も「くだらない電話だ」と。
そりゃ確かに、試験終了の合図で鉛筆を置かなきゃいけない時に、置かなかったのは、違反行為ではあるかもしれません。でも、それをわざわざ親に電話してきて、一大事件のごとく報告することあるのでしょうか。
何かがずれているように思えてならなくて、、、。
振り返ってみると、これまで先生から告げられてきた問題って「それって本当に問題?」って思うものが沢山あります。
・小1の時、お尻の絵を自分のノートに落書きしただけで、罰として一人だけ昼休みが無しになる。
・「帰りの電車の中で宿題を頑張っている」と子どもが先生に伝えたら、「それは止めさせて下さい」と先生から電話が掛かってくる。
・合唱祭の本番で前髪を横に流して髪を整えたら(整髪料はなし)、それは校則違反だと、面談で注意を受ける。
たかがこんな事で、、、そんなに子どもに問題があることを主張したいんですか!?子どもの粗探しが先生の仕事??子どもの可能性を引き出す方に力を入れてもらえませんか??って言いたくなります。
私も、この子の「問題」とされているところを
・別の視点でみることは出来ないだろうか、
・深刻に捉えすぎてはいないだろうか、
・物事をコントロールしようとしていないだろうか。
また、
・親であるとは言え、「子どもの問題」=「自分の問題」と捉え過ぎていないだろうか。
・私自身が被害者意識になっている部分ってどこだろうか。
・私の子どもの頃から癒えていない傷ってなんだろうか。
・私自身の両親との関係性を捉え直すべきところはないだろうか。
そんなこんなと色々考え直してみました。
そして、そして、気付いたら、この「試験止め!」問題の電話を笑い飛ばして以来、学校からは一本も電話が来なくなっていたんです。
あんなにしょっちゅう鳴っていた家の電話が、見事にピタッと鳴らなくなったんです。ようやく、電話にビクビクせず安心して暮らせるようになりました、、、。
息子の「問題」のおかげで、沢山のことに気付くことが出来たように思います。むしろ、私の物事に対する視点を変えるために、息子が問題を起こしてくれていたのかもしれませんね。
視座を高め、問題を問題として捉えなくなり、問題を笑い飛ばせるようになったら問題は無くなる。そんな風に思います。
いつだって意識は内側へ。